橋梁
橋梁を通過する車両重量モニタリング
- モニタリングの目的
- 過積載車両は橋や舗装など道路施設に著しい負担をかけることとなり、損傷の大きな原因となっている。また、過積載による車両への過度な負担から、排出されるガスや発生する騒音・振動による沿道環境の悪化、重大事故の誘発にもつながっているが、限られた時間の中で実施される取締りだけでは、その実態を把握できないのが現状である。そこで、橋梁を「はかり」として利用し、通行している車両重量の実態を把握することで、今後の維持管理に活用する。
- モニタリングシステム
- 「橋面上を走行する車両によって生じる応答波形の面積は車両総重量に比例する」事に着目して車両重量を求める。
・使用センサ
1m SIセンサを1車線あたり2本設置。
設置箇所は、床版や縦桁など影響線長が短く鋭敏に反応する部材。
・速度の算出
2点間の測定点の応答波形から、測定点間の距離と時間差より速度を算出する。
・重量の推定
重量既知の車両を通過させて、未知の車両総重量を比で求める。
・モニタリングシステム
車両総重量が設定値以上の車両が通過した時の画像をWebカメラから取得し、リアルタイムにメール配信する遠隔監視システム。 - 結果・管理者のメリット
- 重量別の車両台数や重車両の画像が得られ、重車両の走行実態が把握できた。
過積載車両は、道路構造物損傷の大きな要因となっているため、過積載車両の交通実態把握は、道路構造物の維持管理において重要なデータとなり、モニタリングにより主要な路線の主要な地点における活荷重実態を把握することは有用である。また、過積載車両による排気ガスや騒音の増大という環境面、あるいは、事故の発生率の増大、車両速度低下に起因する渋滞の増大など様々な側面から、トラック協会、警察など関係機関への過積載啓発(広報)資料作成に利用可能である。
実績一覧をPDFでダウンロードできます。
随時更新しています。(最終更新日:2022年8月10日)