海外事例
OSMOS WIM+D®ソリューション(車両重量推定法)を用いた橋梁の挙動計測
- モニタリングの目的
- 当該道路橋の通行には重量制限(40トン)があり、橋梁の管理者は、近年の重車両交通量の増加に伴い、重量制限の解除を検討することとなった。
規定を超える大型車の通行数とその通行が構造物の挙動に及ぼす動的影響を把握するため、重車両の通行頻度、車両の種類、重量、荷重配分等の定量的な計測が必要となった。
本道路橋の実運用レベルと、健全性への影響に関する評価結果を自治体へ提出するため、OSMOSが新しく開発した車両重量推定法 Weigh-in-Motion + Deformation (WiM+D®) が採用された。 - モニタリングシステム
- OSMOSが開発したWIM+D®ソリューションは、車両の通行時の橋梁に生じた変位(動的挙動)解析による車両重量推定技術である。
構造物や交通状況に干渉することなく、梁やスラブ下に光学ストランドを数本設置するだけで、システムが自動的に高精度で大型車の通行台数をカウントし、その車両のタイプや重量を特定します。
そして計測データをもとにOSMOSの技術チームは大型車の通行が、構造物の力学的挙動に与える影響を正確に定量化するソリューションを顧客に提供するものです。
本橋梁では、支間中央のデッキ下面に6本の光学ストランドを設置した。車軸検出用として主桁下に4本、スラブ下に2本を各車線に1本ずつ配置した。 - 結果・管理者のメリット
- OSMOS WiM+D® 測定システムは、設置後すぐに通行止めを必要としない車両の載荷試験をすることにより、自動計測システムを構成します。
この載荷試験では、いくつかの異なる車両タイプに対する動的な特徴を把握し、それらが通行する際に桁および床版に生じる動的ひずみを定量化することで、車両の通行量を特定することを実現します。
載荷試験後、計測装置は遠隔リモート操作により力学的なパラメータが設定され、橋梁の供用期間中の交通量を測定するために、1年間の連続モニタリングが実施された。
計測データから得られた情報により、車両通行による力学的挙動を分析することができ、またビデオ監視システムとも連動させることで通常の走行車両と極端な重車両を識別することを可能としました。
システムにより自動的に記録された動的データによれば、2021年3月からの1年間のモニタリングで、本橋梁でおよそ20,200件の重量計測が記録された。
またモニタリング結果の分析結果から、交通荷重の影響は統計的に安定しており、構造物の損傷などの兆候はないことが明らかになった。
OSMOS WiM+D® ソリューションにより、管理者は本橋梁の重車両通行時の挙動を定量評価し、力学的挙動を保証するできた。また1年間の統計的なデータを得ることができた。
管理者および地方自治体は、40トンの重量制限を撤廃するために、モニタリング結果に基づいて補強工事を計画することができた。
リアルタイムで記録されたデータと連動してトラックが構造物を通過する動画例を、OMSMOS YouTubeチャンネルで公開しています。
https://youtu.be/JwllrMjSbcg
実績一覧をPDFでダウンロードできます。
随時更新しています。(最終更新日:2022年8月10日)